超衆芸術 スタンドプレー|奥脇 嵩大
スタンドプレーは都市の無意識をくすぐり逆撫でする。競技場を、路上を反復するオル太。彼らの身体は舞台上で、圧倒的非在として刻まれ現像される(されない)。「連帯を求めて孤立を恐れないメディアたちの会話」(by谷川雁)に予め埋められた空手形を思う。オル太は舞台に期待しない。舞台もオル太を求めない。いくつもの空洞を含み、いま京都で行われるオル太の公演を祝いとするか呪いとするか。彼らの用意した「アンフラマンス(極薄)」(byデュシャン)なベールをくぐり、私たちも賭けのテーブルにつくべき時が来ているのかもしれない。