Format
field research
installation
東京下町の工場でセットを用いて撮影され、その映像とインスターレーションが展示された。1911年から1930年にかけて行われた荒川放水路の建設では、人の手によって巨大に広げられ、多くの在留朝鮮人や中国人も働いた。そして、1923年9月1日に発生した関東大震災直後、流言飛語によって多くの朝鮮人が虐殺された。今ではマンションも立ち並び、東京スカイツリーによって大きく変化した街並みの背景には、多くの人々の苦難の歴史や分断によってできた営みがある。舞台のセットは、関東大震災の翌年、大正13(1924)年に開設された日本初の新劇の常設劇場「築地小劇場」において、村山知義がデザインし、今和次郎らも制作に加わったゲオルグ・カイザー作(土方与志演出、千田是也出演)『朝から夜中まで』の舞台美術や関東大震災下で今和次郎が採集したバラック建築のスケッチを参照している。街を歩き、徐々に明らかになっていく街の記憶、成り立ち、朝鮮人虐殺の証言、生活する現代の住民の身振りなどを捉え、それらを元に、演技、ナレーション、漫画などの重層的な語りによって過去から現代の事象を紡ぐ。
出演 田上碧、星葡萄、中島百合絵、遠藤純一郎、ヨネザワエリカ、井上徹、川村和秀、斉藤隆文、長谷川義朗、メグ忍者
舞台設計・CGデザイン 長谷川義朗
舞台制作・道具・衣装 オル太
漫画 斉藤単勝
音響・録音 井上徹
撮影・映像編集 縣健司
脚本・映像編集 メグ忍者
演出・構成 Jang-Chi
展覧会
会期:2020年11月7日(土)〜29日(日) ※金・土・日および23日(月・祝)のみ開場
時間:10:00〜19:00
会場:北條工務店となり(〒131-0032 東京都墨田区東向島3-22-10)
入場無料・事前予約制(90分入れ替え制・各回定員15名)
アーティストトーク
日程:11月8日(日)19:30〜21:00
登壇者:オル太、青木彬(「ファンタジア!ファンタジア!―生き方がかたちになったまち―」ディレクター)
ゲスト:山本浩貴(文化研究者/アーティスト)
主催:東京都、公益財団法人東京都歴史文化財団アーツカウンシル東京、一般社団法人うれしい予感
助成:すみだ文化芸術活動助成金
「ファンタジア!ファンタジア!―生き方がかたちになったまち―」
・紹介ページ
レビュー:
「演じる」ことで描き出す都市の歴史と現在。北出智恵子評|美術手帖
・井上徹&斉藤隆文(オル太) インタビュー「都市の身振りを再演する—「超衆芸術スタンドプレー」について 」|企画編集:西本健吾|いつかの驚きに触れる
・新しいアートのカタチ|志賀信夫|Tokyo Live & Exhibits
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1-4 写真:縣健司